気象病とはどんな病気?対策方法をご紹介

雨の日になるとなぜか調子が悪い気がする……というあなた! それ、もしかして気象病かもしれません。

「気象病」は「天気痛」とも呼ばれ、気圧や湿度・気温などの変化に影響されて起こる不調や痛みのこと。実は天気に左右される体調に悩んでいる人も多いんです。

今回は、現役天気痛持ちの筆者が症状をやわらげるために行っていることをレクチャー!

天気による不調に困っている方はぜひ参考にしてみてくださいね。

※本記事は症状に対し診断や治療を行うものではありません。不調が心配な場合は、必ずかかりつけ医に相談を仰いでくださいね。

もしかしてその不調、気象病?

空
雨やくもりの日に頭が痛い、やたらと眠いなど。思い当たる節があったら気圧変化による不調かもしれません。

気象病の原因は?

気象病につながるのは雨や曇りといった天気の崩れではありません。気象病に直結するのは、「気圧の急激な変化」と「耳」。

ヒトの耳は大きく「外耳」「中耳」「内耳」に分かれており、骨に埋もれて最も奥まった位置にある内耳には気圧の変化を感知するセンサーの機能があります。

がくんと下降したり、平常時と比べて上昇するタイミングが遅れたりするなど気圧に変化が起き、このセンターが過剰反応することで、自律神経のバランスが乱れやすくなり様々な不調が起こるのです。

耳の周りの血行が悪くなると内耳がむくんで過敏になるため、気象病を起こしやすくなります。

気象病の症状は?

悩む女性
おもな気象病の症状は以下の通り。

  • 頭痛
  • 神経痛の悪化
  • めまい
  • 肩こり
  • 首痛
  • 腰痛
  • 眠気
  • 吐き気
  • 喘息
  • 耳の症状
  • 気分の落ち込み
  • うつ
  • 不安症 など

天気が崩れる日や気圧変化の大きな日に、上のうちいくつかの症状がでるという人が多いようです。

例えば、筆者の場合は頭痛や眠気に加え、もともと内耳が良くないのでめまいと耳鳴りが起こります。

気圧変化による気象病には「この症状が必ず現れる」というものがないため、決まって体調を崩している場合は気象病を疑ってみてもよいでしょう。

今からできる天気痛対策

レーダー

最近は気象病の存在が広まり、「天気痛外来」として患者を受け付けてくれる病院も登場しています。

しかし、気象病に悩む人が多いことから人気が高まり、予約が難しいのも事実。

診療待ちの時期や「病院に行くまででもないけど……」という場合は、自分でできるマッサージや対策でつらさを和らげられるようにしてみましょう。

耳のマッサージ

耳たぶ
これ、めちゃくちゃ効きます!

愛知医科大学、気象病外来(天気痛外来)の佐藤純先生が考案した「くるくる耳マッサージ」は、耳のまわりをほぐして血行や水分代謝をよくして気象病の症状を緩和するもの。

なんとなく気象病が不安な時、すぐに試せる手軽さが◎!

  • 耳たぶを親指と人差し指でつまむ
  • 上、下、横に各5秒ずつ引っ張る
  • 耳を軽く横に引っ張り、円を描くように後ろに5回ゆっくり回す
  • 耳を包むように折り曲げて5秒キープ
  • 手のひらで耳全体を覆い、後ろにゆっくり5回回す

私は軟骨にピアスがあるので、安定していない時は③や④などを楽な程度にとどめて無理のない範囲でぐるぐるしていました。

それでもかなり症状がやわらぐので、ぜひ一度トライしてみることをおすすめします。

もちろん全部行えば血行が良くなり、頭痛やめまいも改善しますよ!

耳を温める

耳の血行不良は天気痛の元。

ホットタオルやじんわり温まる温感アイテムなどで耳を温めてみるのも効果的です。

生活習慣も大切

天気痛が起こりやすい人はもともと自律神経が乱れやすい人でもあるようです。

日の光をしっかり浴びて三食きちんと食べ、適度に運動をし、質のいい睡眠をとって自律神経を鍛えましょう。

アプリを活用しよう

アプリを使って気圧変化のタイミングを知れば、事前にマッサージや服薬で対策することもできます。

おすすめしたいアプリが「頭痛―る(https://zutool.jp/)」。

分析

当日から3日間の気圧変化予想を確認でき、平常時の気圧変化の傾向と重ねて警戒がどの程度必要かを知らせてくれます。

お住まいの地域を登録しておけば、気圧の確認や危険なタイミングでお知らせしてくれるプッシュ機能も活躍しますよ!

最近は天気痛に特化した薬も登場

テイラック
引用:漢方テイラック

近年のうれしいニュースは、気象病に悩む人向けの市販薬が普及し始めたこと。

気象病に特化した薬が販売されていなかったころは、気象病のメカニズムに似て「内耳」が関係する乗り物酔い止め薬で対処していました。

近年になって気象病や天気痛の存在が一般化したからか、気象病外来や気象病に特化した薬が登場するようになっています。

上の「テイラック」のように漢方ベースの気楽に飲みやすい薬が出ているので、悩んでいる方はぜひ一度試してみてくださいね。